2009/09/20

ゴルの女奴隷 1 【KAJIRA OF GOR】

<反地球シリーズ>
ゴルの女奴隷
ジョン・ノーマン

1. スタジオ(1)

「見ないのか?」
男が言った。
「見るよ」
一緒にいた男が答えた。
「驚いたな」
別の男が言った。
「実に美しい姿だ」
二番目の男が言った。
「顔をこっちに向けてあごを上げて。コリンズさん」
最初の男が言った。
  彼女は言われたとおりにした。
  写真撮影のスタジオである。
「もう少し高く。コリンズさん」
  と言われ、あごを高く上げた。
「着替えてもらおう」
そそくさと男はスタジオの小さな更衣室を示して言った。彼女はウッドサンダルと、白いシルクのブラウス、黒いショートパンツを手渡された。
「ブラジャーとパンティは着けないでください」
  彼女が男の顔を見ると、
「下着のラインを出したくないんです」男が言った。
「なるほど、そうですね」彼女は答えた。
  このショートパンツは本当に短くて、下着を着けなくても小さすぎるくらいのサイズだ。ブラウスもそうで、ブラなしでもきつすぎる。
「ブラウスの前を上げて結んでください。ヘソ出しっぽく」
  彼女はその通りにした。
「もっと上で」
  指示に従った。 
  困惑したが、それから何枚か写真を撮られた。首から上、正面、横顔。いろいろな目盛りのラインが現れているチャートに対し、測定したり見当をつける仕掛けだと思われる。この線は境界を定められないくらい、インチやセンチメートルには関係がないのだろう。
「では、砂の入った箱に乗ってください」
  広い平らな箱に入った。後ろのスクリーンにはビーチの場面が映っている。それから数分間、カメラマンが彼女の周りを動き、すばやくプロらしく、時には親密すぎるくらいで指示を出し、シャッターを切った。彼女は信じられないほど変化に富んだポーズをとった。男たちは女の技量を試して楽しんでいるに違いないと思えた。いくつかのショットは下品の域だ。ブラとパンティを着けさせないのも、露出度が高くぴっちりしたショートパンツも、ぴちぴちのブラウスも、この服の特徴は計算されたものに違いない。オブザーバーは顔立ちをまったく気にかけていない。自分は物じゃないと思ったが、実のところこの状況を楽しんでいた。自分は結構きれいだと思う。
  砂の上に立ち、男たちに左側を向け、あごを上げた。照明が熱い。左にライトがあり、コードが絡まっている。右側には対照的に美しい人気のないビーチ。
「かわいいじゃないか」
男の一人が言う。
「カジュラにふさわしい美しさだ」
「そうだな」他の人たちが笑う。
  彼らが何のことを話しているのか、彼女にはわからない。
「そんなわかりきってありがちな官能的特長の見地だけで、女性を見ないでくれよ」
最初の男が言った。
「あんただって彼女の潜在能力は確信してるんだろう?」
「もちろんだ」二番目の男が言った。 
「送風機のスイッチを入れて」
  最初の男が言った。
  前にある大きな送風機が吹き付ける風を感じた。照明の熱の中に風が心地良い。

* * * *

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